バドミントンボイス スマッシュ
 
スマッシュとラケットT 〜ヘッドが重くシャフトの硬いラケット〜
 

 男子に多いのですが、女子からも「速いスマッシュを打ちたい」という声をちょくちょく聞きます。力感あふれるスマッシュをずばっと打ち込んでエースを取ることができれば、たしかに気持ちがいいですよね。とは言うものの、今の私のスマッシュ程度を速いと思っている若者の皆さん、まずは冷静に考えてみてください。ブランク15年、四十肩で肩の上がらないおぢさんの私より、あなたたちの方が速いスマッシュを打てて当り前なんですよ。ラケットやシャトルにちゃんと力を伝えて打ちさえすれば、必ず今よりも力強いスマッシュが打てるようになります。体の使い方をよく考えながら、練習に取り組むようにしましょう。
 ここでは、速いスマッシュの打ち方ではなく、速いスマッシュを打つ選手がどのようなラケットを使っていたかについて、書いてみたいと思います。私が学生の頃のことですので、古い考え方かもしれませんが、一般的には、豪快なスマッシュを打つ選手は、シャフトが硬くヘッドの重いラケットを使用しているように、思われているのではないでしょうか。しかしながら、私の周りには、そうとは限らない選手の方もいらっしゃいました。そうした選手の方々について、思い出してみたいと思います。
 まず、最もヘッドが重く、シャフトやフレームの硬いラケットを使ってらっしゃった選手としましては、D志社大学の先輩であるK村さんを、真っ先に思い出します。K村さんは、モビルスーツのようにゴリゴリとした筋肉を全身に纏った、見るからに強靭な選手でした。その身体から、ズドンと実に重いスマッシュを打たれるわけです。それだけでなく、どんな体勢からでも、あらゆるショットを手首の力でコート奥まで撥ね返してしまうような、粘り強くタフな守備力もお持ちでした。
 そんな強靭な肉体を持つK村さんが使ってらっしゃったラケットは、たしかヨネックスのカーボネックス8デラックス(YONEX CARBONEX 8DX)だったと思います。8DXは、シャフトはカーボン製ながら、フレームはおそらくアルミ製という、なかなか特徴のあるラケットでした。どちらかと言えば廉価なラケットでしたので、強豪選手の方はあまり使っておられなかったように思います。私自身は8DXを使用したことはなかったのですが、アルミフレームのため、見るからにヘッドの重そうな作りをしたラケットでした。しかし、そのアルミフレームが、強靭な肉体を持つK村さんには合っていたのでしょうね。豪腕選手の方は、ラケットの寿命が短いと言いますか、しょっちゅうのようにフレームにヒビを入れていた記憶がありますが、重く丈夫なアルミフレームを持つ8DXは、そうした豪腕選手の強い力にも耐えうるラケットだったのではないかと思います。
 私のようにひ弱な選手にとりまして、ヘッドの重いラケットを使うということは、体力面からも故障への不安からも難しいところなのですが、体力や肩、肘、手首の強靭さに自信のある方は、ぜひ、ヘッドが重く、シャフトやフレームの固いラケットを使ってみてはいかがでしょうか。早く鋭く力強いスイングから、相手コートにズドンとスマッシュを突き刺せれば、とても気持ちがいいと思いますよ。Uでは、ヘッドが軽く、シャフトの柔らかいラケットについて、書いてみたいと思います。

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