バドミントンボイス カット・ドロップ
 
ドロップの使い方 〜ドロップを立体的に使えるようになりましょう〜
 

 まず、ドロップを「とりあえずネット前に置きに行くショット」だと考えておられる方々、そうした考えは捨てましょう。ドロップは、どの局面で打つのか、どのショットとの組み合わせで打つのかをしっかりと考えるべき、大事なショットだと思います。また、ドロップはスピードやコースといった考えに加えて、より立体的にコートを捉え、相手の視点を上下左右に揺さぶりながら打つことで、特に効果を発揮するのではないかと思いますよ。
 私がバドミントンを始めた頃に教えてもらったドロップは、端的に言いますと、「だます」ためのドロップでした。フェイントを掛けながら打つ、相手の足を止めるために打つ、間合いを外すために打つ、そういう、相手の裏をかくドロップですね。もちろん、こうしたドロップも有効かとは思いますが、もっとも大事なのは、そうした一ショットとしての使い方ではなく、ラリーの詰めのために、どこでどういう風にドロップを使うかということではないかと思います。イメージとしましては、ドロップは、将棋でいうところの、桂馬のような役割を果たすショットかもしれません。桂馬だけで王手をかけるのは難しいですが、将棋の強い人は、他の駒で相手を追いつめながら、最後の詰めで、実に上手く桂馬を使いますよね。
 ということで、ドロップにつきましては、相手を「だます」ことも「前後左右に揺さぶる」ことも有効なショットではありますが、そうした平面の効果だけではなく、様々なショットと組み合わせることで、ラリーの中で「相手の視点を上下に揺さぶる」効果もけっこうあるショットなんだよと、お考えいただければと思います。極端な言い方になりますが、海際の断崖絶壁から、しばらく上空を見上げた直後に眼下の海を見れば、ただ海を見る場合よりも、遥かに距離を遠く感じますよね。ドロップは、そういう使い方がいちばん効果的なのではないかと思いますよ。残念ながら、ドロップを打つのが下手くそだった私は、ドロップを自由自在に操る選手と対戦したときは、魔法使いを相手にしているような、無力感といいますか不能感といいますか、何とも不思議な敗北感を味わわせられたものです。
 あれこれと抽象的な表現が続いてしまいましたが、安直にネット前に落とす程度のドロップでは、やはり、強い選手には通用しませんので、ラリーの中でより立体的に考えて打てるよう、ふだんから練習に取り組んでくださいね。小手先の技だけでドロップを打っていると、いつか痛い目に遭うかもしれませんよ。

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